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産科医療の危機と飛び込み出産は生命の誕生の危険を増す

産婦人科医の減少で産婦人科の閉鎖が進んでいます。出産は命がけともいえる大事業なのに、日本の産婦人科の現状は妊婦さんにとって受難の時代に入っているようです。
最近のケースは、奈良県の妊婦さんでした。その日奈良県郊外から救急搬送が始まり、奈良県内はもちろん大阪府などの計9病院で受け入れを断られ、結局救急車内で死産されたということです。初めは拒否していた9番目の病院が受け入れを決めたのは3時間後でした。ニュースを聞いた私たちもつらく暗い気分になりました。
このケースの前にも、公立病院で分娩中に意識不明となった妊婦さんが、19もの病院に受け入れを断られた末、搬送先の病院で8日後に死亡しています。奈良県だけではなく首都圏でも事情は同じで、国立成育医療センター(東京都世田谷区)の久保隆彦・産科医長は、神奈川県から千葉県や静岡県などへ搬送されるのは日常茶飯事で、こういったケースも特に驚かない、と言っています。
病院側にも理由があり、飛び込み出産、駆け込み出産とも呼ばれる、母子ともに危険度の高い、しかも救急搬送の患者さんへの対応が困難な面もあるのは事実です。飛び込み出産をする未受診妊婦は増える傾向にあり、読売新聞社の医療機関に対する調査では、未受診の理由の49%は経済的困難となっています。人口減少を避けるためにも妊婦検診の公費負担が検討されることは大切なことです。
未受診の妊婦さんによる、飛び込み出産が産科医療の混乱を複雑にしている面もありますが、抜本的な最大の原因は
産科医師の不足とそれに伴う病院の産科撤退という現状にあり、救急病院での不足、特に産科医がいない空白地帯もある地方が特に深刻な状態です。北海道根室市では、妊婦さんは緊急時や出産の際は約120キロ離れた釧路市の病院に行かなくてはならないのだそうです。このように深刻化していている問題は、現在全国的な規模の問題として捉えられており、生命の誕生を預かる産科医療そのものが危機に直面しています。
産科医数が減少している理由には、医学生が専門医になるのまで時間がかかることに加え、医療過誤訴訟の増加から産科医になるのを敬遠する傾向にあるからだといいます。
全国の産婦人科医は、2004年に10,594人で、10年間で7%の減少。出産を扱う医療機関は日本産科婦人科学会の発表では、1993年の4,286施設から、2005年には3,056施設に激減しています。
このような事情を念頭に入れ、安心して出産できる病院施設を早めに探しておく事が大切になってきます。
核家族化が進んだこともあって身近にお年寄りが少なくなり、普段の生活から自然に得られてきた妊娠中の知識や出産に際しての心の準備などが希薄になっていることも否めません。
出産側のこうした不安は、経験者を求めて口コミに頼る割合の増加に表れているようです。
そこで、産婦人科探しと口コミを利用する時のポイントをまとめてみました。

産婦人科探しと産婦人科口コミ情報の利用

飛び込み出産は避けたいものです。妊娠初期から出産までの未受診は受け入れる産科医の準備不足につながります。
産婦人科の探し方を紹介しましょう。
最近はインターネットが普及しているのでインターネットの口コミ(くちコミ)サイトの利用も検討できます。
そもそも口コミを信用するかしないかは本人の判断によりますが、一般には口コミに対する信頼性はマスコミのような利害関係から離れているため、マスコミよりも高いとされています。具体的なケースによっては情報に偏見などが加わり、事実と離れることもあります。口コミとは、「口頭でのコミュニケーション」を略したものとされ、井戸端会議からインターネット上に展開される評判など、物事の評判に関する事で、大宅壮一さんの造語です。マスコミに対する口コミということです。
産婦人科口コミも、ネット上に存在する多くの口コミ情報サイトの一つです。利用する人の一般的な質問は次のようなものがあります。たとえば、
地方に住んでいるため産婦人科の口コミ情報が少なく、○○市立病院で出産経験のある方、またそのご家族、知人などなど口コミ情報をください。
総合病院でなく、産婦人科を専門にやっていて評判の良いところを教えてください。
子供の面倒を見る人がいないので、子連れで入院可能な病院があったら教えてください。
里帰り出産を希望してますが、実家の○○駅に近い病院で、△△産婦人科か□□産婦人科を検討しています。口コミ掲示板ではどちらも評判がいいですが、費用、母子同室or別室、交通の便(妊娠後期になって通うのが苦痛でないかどうか)などなど、細かい情報をご存知の方。
引越してきてまだ近所に友達がいませんので産婦人科の評判がわかりません。通える範囲の産婦人科の良い所を知っている方。
○○県産婦人科医院で出産された方で、出産費用をお分かりになる方がいましたら教えていただきたいのですが。
などなど、核家族化、引っ越し先での見知らぬ土地での不安などから、情報を集める方法として利用されているようです。回答も経験者による事実や感想が書かれていて、質問者には一つの基準が示されたな、と感じるものが多くインターネットの口コミサイトも重要な役割を担っているという印象を受けます。
このことを前提に産婦人科の探し方見てみましょう。三つあります。
一般には、地域の検索、病院名がわかれば病院名で検索、地域の検索から地図上に表示されるなど、です。
産婦人科のある希望都道府県、市区町村を検索すると、その地区で登録されている産婦人科一覧が表示され、そこから希望の病院の口コミ評判を得る方法。
産婦人科の名前がわかる場合は、産婦人科名での入力、検索で、該当病院が表示され、そこでの口コミ評判を得る方法。
地域の検索から該当する市区町村に登録されている病院が地図上に表示される方法もあり、その場合は地図上に表示された病院のポイントをクリックすると、病院の詳細情報を見ることができます。
口コミサイトでは、このようにして絞った病院についての評判をチェックできるのが特徴です。さらに詳しい情報が欲しければ前述のような質問をすることになります。
どのようなことを知りたいか、あらかじめ書き出しておけば効率の良い上収集ができるでしょう。
一般に次のようなことをチェックしておきましょう。

産婦人科口コミ情報を利用する前に準備する知識

産婦人科を探すにあたって、産婦人科の種類と出産費用の目安を概略つかんでおきましょう。
大きく4つに分けました。大学病院・総合病院、公立病院、専門病院・診療所に加え助産院で、それぞれについて見ておきます。
大学病院・総合病院、約40万円。医療の機器・スタッフともに豊富で充実しています。もし緊急事態が起こった時も対応が早く、 母胎に異常が見つかった場合も安心です。難点は、受診者が多く、待ち時間が長い傾向にあること。
公立病院、約30万円。費用負担の軽いのが魅力です。医療の機器・スタッフとも大学病院・総合病院と同程度だし、診療科目も多く、母胎の異常にも対応できます。
専門病院・診療所、約35万から100万円程度まで幅がありますが、平均で約40万円。各病院ごとに特色があり、アットホームな雰囲気が特徴で、出産方法やその後のケアサービスにも病院ごとの方針が出ます。セミナーを開いて勉強するなど増えている傾向です。また、専門病院には、産婦人科の他に小児科を併設する所もあります。
助産院、約33万円。産婦人科ではなく、助産婦さんが運営する分娩施設で、手術や検査などの医療行為はできませんが、1対1の丁寧なアドバイスが、魅力となっています。
概略以上で、出産費用については保険がききませんが、少子化のおりから出産育児一時金や出産手当金、医療費助成など、この他にもいろいろの手当、助成金があります。これは市区町村窓口で詳しく教えてもらえます。
出産方法については陣痛から出産、回復までを一つの部屋でカバーするLDR室もあれば、分娩台を用意していない施設、自宅のような雰囲気で出産できる和室を備えた産婦人科などがあります。自分に合ったスタイルを検討してみましょう。
これらを頭に入れたら、次に実際に出産することになる産婦人科を絞ってゆきます。ここで口コミサイトの情報利用、評判のチェックです。検索前に自分の知りたいことをまとめておきましょう。次のような項目を検討すればよいでしょう。
受診するのは何科か。産科、婦人科、小児科
分娩方法は、自然分娩、無痛分娩。
自然分娩ならどのような方法か。ソフロロジー法、ラマーズ法、リーブ法、アクティブバース
勉強のための教室はどのようなものか。、母乳、妊婦、両親、沐浴、離乳食
入院した時の部屋はどのようなものか。LDR、個室、2人部屋、4人部屋、6人部屋以上
病院からのサービスやプレゼントはどのようなものがあるのか。テープ、ビデオ、足形・手形、アルバム、産声CD
産婦人科としての特色は何か。女医、母子同室、立ち会い出産、マタニティビクス、アフタービクス
不妊治療の内容はどのようなものか。一般不妊治療、体外受精、顕微受精、男性不妊、腹腔鏡手術 、電話相談、インターネット相談、サークル、カウンセリング
その他婦人科は、入院・手術、問診票、提携先病院、夜間緊急受付、妊婦検診などの実際を確認する。
などです。
口コミサイトも上手に利用すれば有益な情報が得られ、全く白紙の不安からは抜け出せることができます。
口コミ情報はから得られるのは、全国の産婦人科の病院名、住所、電話番号、受診した経験者の当時の状況や病院への感想などです。病院への感想には、先生やスタッフの方の対応、病院のよい点やオススメポイント、病院の施設や部屋、食事についての感想のほか、分娩方法や出産の際の概算の分娩・入院費用などもあります。実際に行きたい産婦人科を絞ったら、このような生の情報は参考になると思います。
口コミサイトで見かけた、ある質問に対する回答を参考にしてみてください。このようなものです。(具体的内容は変えてあります)
「現在妊娠36週です。里帰りで分娩できるところを探していて、産婦人科口コミで○○産婦人科をみつけました。実家からも通える範囲でとっても評判が良かったのでここに決定しました。私は関西からの転院になりますが妊娠7ヶ月頃初めて電話して32週で転院するように言われ、紹介状を持って転院してきました。一度も初診に掛かった事が無く電話の時に伝えたら問題ないそうで、初めて○○産婦人科に行ったのが32週という事になります。32週で分娩予約を取るように同意書と申込書を渡されます。妊娠7ヶ月以降の妊婦さんは特に問題の無い場合、検査以外は助産師外来のみになります。エコーなどは希望制で最低限しかしないようです。そう説明を受けました。」
この回答をもらった質問者はとても大切な情報を得たことになります。
最後に注意点を思い出してください。口コミは体験者の情報で、個人的な体験に基づくものですから、自分が実際に受診した場合との違いや、個人的な感想の違いはあるものです。周りの評判に耳を傾けることも大切ですが、受診するのは自分ですから、口コミ情報を得たら納得いくまで下調べして、希望に一番近い施設を見つけてください。
産婦人科の電話応対、直接下見して、アクセス方法や交通機関の混雑具合なども押さえ、病院のスタッフには気楽に相談できるか、納得のいく説明をしてくれるか、同じ病院でも医師によって考え方や対応は微妙に異なるものですから内診時の対応も、よくチェックです。立ち会い出産や母乳育児、出産後の母子同室など、様々なものに力を入れています。出産後、退院後の母子支援も力を入れているかということも選ぶポイントです。医師はもちろん、院内のスタッフも出産に深くかかわります。妊婦健診時などに、さまざまな質問をしてみてください。待合室で、他の妊婦さんから情報を収集するのもいいでね。これも口コミ情報です。
新しい生命の誕生を感謝とともに迎えられますように。

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